イルミネーションだけじゃない!インドの祭典「Deepavali」シンガポールでの楽しみ方2025
- Miyako Beppu
- 9月27日
- 読了時間: 5分

リトルインディアが最も華やぐ季節、Deepavali(ディーパヴァリ/Diwali)。
2025年のシンガポールでのDeepavaliは10月20日(月・祝)。9月から11月にかけて街は光のアーチやマーケットで彩られます。
「イルミネーションのお祭り」という印象が強いDeepavaliですが、実はその背景には“神様を迎え入れる”という想いが込められています。日本のお正月に通じるような、家族で祈り、家を整え、豊かさを願う、インドでは大切な行事の一つ。
そこで今回は、「Deepavaliってどんなお祭り?」「なぜこの時期なの?」「インドとシンガポールでどう違うの?」といった基本から、シンガポールならではの楽しみ方までをわかりやすくご紹介します。
1. Deepavaliってどんなお祭り?

Deepavali(ディーパヴァリ、北インドではDiwaliとも呼ばれます)は、インドを代表する最大級のお祭り。「光が闇に勝つ」「善が悪に勝つ」という意味を持ち、ヒンドゥー教・シク教・ジャイナ教など、複数の宗教で広く祝われています。
ヒンドゥー教では特に、富と繁栄の女神ラクシュミーを祀り、家を掃除し、ランプに火を灯し、玄関先を装飾することで、ラクシュミーを迎える準備を整えます。家族で祈りを捧げる、とても大切な日です。
シンガポールは多民族国家で、人口約604万人のうち約7.5%がインド系住民。マレー系・中華系に次ぐ第3の民族グループです。すべてのインド系住民がヒンドゥー教徒ではありませんが、ヒンドゥー教徒・シク教徒・ジャイナ教徒を中心に、多くの家庭やコミュニティでDeepavaliが盛大に祝われています。
2. インド本場とシンガポールの違い

インド :数日間にわたり家庭行事を中心に行われ、家族・親族での祈りやご馳走の準備が欠かせません。花火や爆竹も盛大に鳴り響き、街全体がお祭りムードに包まれます。
シンガポール :祝日は1日だけですが、9月下旬から11月までリトルインディアでイルミネーションや文化イベントが続くのが特徴。多民族国家らしく、誰でも気軽に参加できる「文化体験型」のお祭りになっており、観光感覚で訪れても十分に楽しめます。
3. シンガポールで楽しむDeepavali 2025
今年もシンガポールでは、家族で楽しめるDeepavali関連イベントが多数開催されます。主なイベントをまとめました。
1)リトルインディア・ストリート・ライトアップ
セラングーン通り〜レースコース通り一帯が光のアーチで彩られる名物イルミネーション。写真スポット多数。
日時:開催中〜2025年11月9日(日) 日没〜深夜
場所:Little India(Serangoon Rd/Race Course Rd 周辺)
備考:予約不要・無料。混雑回避は平日夜がおすすめ。
公式サイト:Deepavali.sg
2)Deepavali Festival Village(ディーパヴァリ・フェスティバル・ビレッジ)

伝統衣装、飾り、ディヤ(ランプ)、ランゴリ用品、スイーツが揃うお祭り市場。文化パフォーマンスも開催。
日時:開催中〜2025年10月19日(日) 19:00〜24:00
場所:Serangoon Rd, Campbell Lane(Little India Arcade付近)
備考:無料。現金少額とエコバッグがあると便利。
公式サイト:Deepavali.sg
3)Indian Heritage Centre Deepavali Open House

週末は入館無料に。ヘナ体験、ランゴリやクラフト体験、文化公演などを実施。子どもを連れて行きやすいお昼の時間帯開催も嬉しい。
日時:9月27日(土)〜10月19日(日)10:00~18:00(金・土曜10:00–20:00)
場所:Indian Heritage Centre(5 Campbell Ln, 209924)
備考:無料。一部体験は整理券制の可能性あり。
公式サイト:Indian Heritage Centre
4)Deepavali Big Bus Tour

夜のリトルインディアをオープントップバスで一望。歩かずにイルミネーションを楽しめる。
日時:現在〜11月18日の特定日(19:00–20:00/20:00–21:00)
場所:Little India発着(詳細は予約時案内)
備考:要予約、$10。座席指定制。
公式サイト:TicketNow
5)ライブクッキング「60 Briyani in 60 minutes」

有名シェフが60種類のビリヤニに挑戦。観客も試食可能。
日時:10月25日(土)15:00–17:00
場所:Campbell Lane
備考:無料(混雑時は入場制限あり)。
公式サイト:TicketNow
6)Deepavali トレジャーハント(Tekka Place)

ペアで手がかりを解きながら文化を学び、景品を目指す体験型ゲーム。
日時:10月4日(土)10:00–12:00/16:00–18:00
場所:Tekka Place(Little India)
備考:要予約(無料)。動きやすい服装で参加。
公式サイト:TicketNow
7)文化ワークショップ(花結い体験)

家に飾る花結いを無料で体験。
8)近所で楽しむコミュニティDeepavali(OnePA)

各地域コミュニティ(One PA)で開催されるDeepavali Niteやワークアウトなど。
日時:地域ごとに開催(詳細はOnePAで随時発表)
場所:各コミュニティクラブほか
備考:要申込み。参加費はイベントごとに異なる。
4. Deepavaliを象徴する3つの楽しみ
Deepavaliではたくさんの食べ物や飾り、体験がありますが、定番が3つあります。それが、甘いお菓子「ミタイ」/光を灯す「ディヤ」/玄関を彩る「ランゴリ」です。
この3つはそれぞれ「繁栄」「善の光」「幸運を招く彩り」を象徴し、Deepavaliを文化的にも体験的にも楽しむ上で欠かせない要素。ここではその意味と、ご自宅でも楽しめる簡単な方法をご紹介します!
お菓子:ミタイ(Mithai)

ミタイとは?「Mithai(ミタイ)」はインドの甘いお菓子全般の総称。砂糖、ナッツ、牛乳、ギー(精製バター)などを使った濃厚な味わいが特徴です。
意味:甘い一年を願い、家族や友人に配ることで繁栄を分かち合う象徴。
代表例:カジュ・カトリ(カシューナッツの生菓子)、グラブ・ジャムン(揚げ団子シロップ漬け)など。インド食品店やインド料理レンストランでオーダーすることができます。
光:ディヤ(Diyas)

ディヤとは?素焼きの小さなランプに油を注ぎ、綿芯を灯す伝統的な照明。
意味:「善が悪に勝つ光」を表し、玄関や窓辺に置いて女神ラクシュミーを迎える道しるべとなる。
楽しみ方:安全のためティーライトやLEDなど、電気ランプを使う家庭も増加。
彩り:ランゴリ(Rangoli)
ランゴリとは?玄関前に色粉・米粉・花びらで描くカラフルな模様。
意味:福を家に招き入れる結界。女神ラクシュミーが訪れる目印とも。
楽しみ方:近年は既に模様が描かれたシールタイプやテンプレートも売られているので気軽に取り入れられる。
まとめ
学校行事や祝日で耳にするDeepavaliですが、その背景や象徴を知ると、ぐっと身近なお祭りに感じられますね。
次回は、実際にシンガポール在住のヒンドゥー教徒の方に「家庭ではどのようにDeepavaliを過ごすのか」を伺ったインタビューをお届けします。どうぞお楽しみに!
#文化にふれる
関連記事:
コメント