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海外でも日本の節目を大切にしたい。着付け師 Shihoさんが届ける家族の特別な時間【帯同者インタビュー】

  • 2 日前
  • 読了時間: 5分

更新日:1 分前

シンガポールで暮らしていると、

「気づけばひな祭りが過ぎていた」  「そういえば、今年は七五三の年だった」

そんなことはありませんか?


日本にいれば自然と迎えていた季節の行事や家族の節目も、海外では自分で意識しないと、いつの間にか過ぎてしまうことがあります。


子どもの成長とともに訪れる、家族にとって大切な節目を、海外にいても大事にしたい。


そんな思いに、「着付け」という形で応えているのが、着付け師のShihoさんです。

ニューヨークでの帯同生活を経て、現在はシンガポールで活動しています。


今回は、海外だからこそ感じる日本の節目の大切さや、着付けを通して家族に寄り添う現在の活動について、お話を伺いました。



「シンガポールにいるので、七五三は諦めていました」


Shihoさんが実際に何度か、お客様から言われた言葉です。


海外に住んでいると、着物が手元にない、お参りに行く場所がないといった理由から、日本にいる時と同じように子どもの晴れの日を祝うことを諦めてしまう家族は少なくないといいます。

しかし、

「どの国にいても、子どもの成長をお祝いしたいという気持ちはみんな同じ。むしろ家族がより一体となる海外暮らしだからこそ、思い出深い時間にできるのではと思っています」

と話すShihoさん。


海外でも日本の節目を大切にしたい。着付け師 Shihoさんが届ける家族の特別な時間【帯同者インタビュー】

現在は七五三を中心に、卒業式や入学式など、子どもの成長の節目に寄り添う着付けを行っています。



いつも身近に祖母の着物があった幼少期


Shihoさんが着物に親しむようになったのは、祖母と暮らした幼少期がきっかけでした。


祖母は女学校で和裁を学び、自宅で和裁教室を開いていました。日本舞踊も習っており、発表会の日には着物姿で出かけていく。その姿を見て育つうちに、着物は自然と身近な存在になっていったといいます。


海外でも日本の節目を大切にしたい。着付け師 Shihoさんが届ける家族の特別な時間【帯同者インタビュー】

社会人になり、客室乗務員として働きながら、20代で改めて着付けを習い始めます。

3〜4年、教室に通う中で惹かれていったのは、自分で着ることよりも、人に着せることでした。


肌着、長襦袢、着物と、一枚ずつ重ねていく着付け。

「適当に着せてしまうと、うまく仕上がりません。ここをこうするとこうなる、というポイントを押さえていく、意外とロジカルな作業なんです」

一方で、正しく着せるだけでは終わりません。


お客様の体型や雰囲気に合わせて、どんなシルエットに仕上げるかを考え、それを実際に形にしていく。

「着崩れしないことはもちろんですが、お客様の魅力がより引き立つような仕上がりをイメージして、その形を作っていくのが着付けの腕の見せ所だと思っています」

基本的な技術と創造力の両方が求められる着付け。

Shihoさんは、そんな着付けの奥深さに魅力を感じ、長く学び続けてきました。 


ただ、この頃はあくまで「好きで続けていたこと」。

仕事にする予定はなく、お金をいただいて着付けをした経験もありませんでした。



「好き」を仕事にする、最初の一歩


海外でも日本の節目を大切にしたい。着付け師 Shihoさんが届ける家族の特別な時間【帯同者インタビュー】

転機は、結婚後、ご主人の転勤で渡ったニューヨークでした。仕事を辞め、専業主婦になったとき、「なんだか心に穴が開いたような感覚があった」と振り返ります。


何か夢中になれるものを持ちたい。そう思ったときに頭に浮かんだのは、着付けでした。しかし、日本で着付け師として活動してきたわけではありません。


「自分のスキルは本当に大丈夫なのか」 「個人で、しかも海外で、需要なんてあるのか」

なかなか最初の一歩を踏み出せずにいました。


そんなShihoさんの背中を押したのが、ご主人の言葉でした。

「とりあえず声をかけてみたら? 断られても、それはそれでいい経験なんだから」

その言葉をきっかけに、現地の着物レンタルスタジオに連絡を取り、自身のInstagramでも活動を発信。


最初はお手伝いとして、経験を積むつもりで始めました。

一人ひとりに丁寧に向き合い、着付けをする。喜んでもらえる。また依頼をいただく。


そんな経験を重ねるうちに、少しずつ自信がついていったといいます。

「どんな環境にいても、自分の可能性を広げられるのは自分自身なんだと思いました」

ニューヨークでの経験は、着付けを「好きなこと」から「仕事」へと変える、大きなきっかけになりました。



現在、シンガポールで届けているもの


海外でも日本の節目を大切にしたい。着付け師 Shihoさんが届ける家族の特別な時間【帯同者インタビュー】

シンガポールでは、出張着付け、衣装レンタル、着付け教室を行っています。七五三の衣装に加え、大人の浴衣、最近始めた卒業式・成人式向けの袴のレンタルまで。フォトグラファーと連携したスタジオ撮影・ロケーション撮影の両方に対応しています。


ニューヨーク時代はスタジオ撮影が中心でしたが、シンガポールでは公園などでのロケーション撮影が増えました。


ロケーション撮影では、より臨機応変な対応が求められます。元気に走り回る子どもに合わせて、丈を調整し、動きやすく着付ける。肌着姿のまま、公園の目立たない場所でさっと着替えを済ませるなど、現地着付けにも対応しています。


事前にお子さんの身長を聞き、肩上げや腰上げを一着ずつ手作業で縫っていくといった対応も必要に応じて行っています。

「『やって良かった』と思っていただけるよう、事前の準備も当日の過ごしやすさも大切にしています」 

家族の"特別な時間"を、日本らしい形で残す


海外でも日本の節目を大切にしたい。着付け師 Shihoさんが届ける家族の特別な時間【帯同者インタビュー】
「人生の節目に寄り添えるような着付け師でありたい」

母になったことで、子どもの成長を見守る家族の気持ちを、以前より身近に感じるようになったといいます。 


七五三や卒業式、成人式。子どもの成長をお祝いする時間は、その瞬間だけでなく、あとから何度も思い返す家族の特別な思い出になります。


また、長年海外にいればいるほど、日本では自然に迎えていた季節の行事や節目を、改めて大切にしたいと感じる機会も増えていきます。


「海外であっても、もっと身近に着物で節目を迎えてもらえたらと思っています。今後は、子育てで忙しいお母さんにも、気軽に着物を楽しんでもらえるような環境を作っていきたいと考えています 」 


海外でも日本の節目を大切にしたい。着付け師 Shihoさんが届ける家族の特別な時間【帯同者インタビュー】

Shihoさん プロフィール

静岡県出身。2024年生まれの娘を育てる一児の母。着付け資格保有。

シンガポールにて着付け師として活動し、衣装レンタル・出張着付け・着付け教室を開講中。お子様の成長を見守るご家族のお気持ちに寄り添いながら、七五三や卒業式など人生の節目を彩る着付けをしている。

海外に暮らすからこそ、お着物を身近に感じていただき、日本文化をつなぐ架け橋となれるような着付け師であり続けることが目標。



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