帯同中、「働きたいけど動けない」ときにやったこと
- 4月13日
- 読了時間: 6分
せっかくなら海外にいる間も仕事をしていたい。でも、子育ても家事もある中で、そもそもどんな働き方ができるのかもよく分からない。
少し調べてみたり、話を聞いてみたりはしたけれど、特に何かにつながった感じもなく、気がついたらそのまま何カ月もたっていた…。
帯同中の仕事について考えるとき、そんな状態になることは少なくないと思います。
私自身も、スイス帯同中に仕事をしたいと考え始めたとき、同じような状況でモンモンとしていました。

焦りや不安からのスタート
スイスへは、それまで勤めていた組織の仕事をオンラインで続けられそうだったため、家族と共に行くことを決めました。ただ、現地に来てすぐ、その仕事自体がなくなったとの連絡がありました。
当時はまだ、「どこかに勤めて働く」という選択肢しか知らなかったので、
・予定していた仕事がなくなったことへのショック ・その組織でそこまで求められている人材ではなかったのかなという無価値感 ・スイスで仕事なんて見つけられないのではというこれからへの不安
いろいろな感情に押しつぶされそうになっていました。
「働きたいけど、語学も十分ではない自分が、どうやってスイスで仕事を見つければいいんだろう?」
そんな状態からのスタートでした。
何から始めればいいか分からなかった
最初は、本当に何をすればいいのか分かりませんでした。
情報はあるようで、いざ自分の状況に当てはめると当てはまらない。調べても「これだ」と思えるものはなく、気づけば子どものお迎えの時間。
「今日も何もできなかったな」とがっかりして終わる日が続きました。
そんな中でやり始めたのが、思いつくことをなるべくたくさん書き出していくことでした。
日本の人材紹介会社に連絡してみる
スイスで就職している知人に話を聞く
スイスの日本人の集まりに参加してみる
オンラインの転職イベントに参加してみる
自分の職種のコミュニティに顔を出してみる
状況は変わっていなくても、「まだやれることがある」と思うと心が軽くなりました。


できそうなことから、実際にやってみる。それで何かがすぐに変わるわけではなく、行ってみて「自分とは違ったな」と思うことも多くありました。
それでも、「何もしていない」という状態から少しずつ抜けてきた気がしました。
「これでいいのかな」と不安が出てくる
とはいえ、動いてみても、結果につながっている感じがしないと、不安になりました。
スイスは日本の人材紹介会社の管轄外で紹介が難しかったり、日本語話者向けのポジションも限られていたりと、現実は厳しく感じられました。
友人の話を聞いても、「自分はそんな経験ないし」「そんな語学力もないし」と比べてしまうこともありました。
一度、かなり可能性を感じていたポジションで不採用になったときは、「このまま活動を続けても就職することは無理かもしれない」と本気で落ち込みました。
今振り返れば、一人で海外で、後ろ盾もなく、英語で資料を準備して、面接を受けている。それだけでも十分すごいことだと思えます。でも当時はそんなふうに思えず、暗闇の中でただもがいているような感覚でした。
それでも、人と話してみて初めて「これは違う」「この方向なら可能性があるかも」と感じることもありました。その感覚を頼りに、次の日からはその方向で試してみる。
そんな繰り返しで、少しずつ進む方向が見えてきました。


体験談を読めば読むほど、動けなくなった
情報収集をしていると、海外で働いている人の話を見聞きする機会が増えます。
最初は参考になると思って、読んだり話を聞いたりしました。
ただ、成功した人の話を知れば知るほど、
「自分にはこんな経験がない」 「自分には無理かも」
と感じてしまい、気持ちが沈んでいきました。
途中から、そうした情報を見るのをやめて、自分の可能性を探ることに集中するようにしました。
結局、就職は「企業が求めること」と「自分ができること」のマッチングです。
他の人のやり方よりも、「今の自分でできること」に目を向けた方が前に進めると感じました。
続けていたら、つながった
すぐに結果が出るわけではありませんでしたが、続けているうちに、少しずつつながりが出てきました。
最終的には、最初に面談して不採用だった企業から、別のポジションで声をかけてもらい、仕事につながりました。
「うまくいった」というよりも、続けていたら、タイミングが合った、という感覚に近いものでした。

不安なままで、小さく踏み出す
当時は、帯同中に何もしていないと、
「履歴書に空白ができる」 「自分は何もしていない」
そんな焦りや不安が強くありました。
今振り返ると、「何か社会的なことをしている自分」を証明して、自分にもっと自信を持ちたかったのかもしれません。
だから、
「早く仕事を見つけたい」 「これで採用につなげたい」
と力が入りすぎて、一つひとつの行動が重くなっていました。
今でも、新しいことに挑戦すると同じように、先が見えない不安に心が揺れます。
それでも、「不安なままで、小さく踏み出す」という考え方は、帯同中に限らず、その後の自分にとって大きな学びになったと感じています。



帯同期間中に、家族を支えながら、自分のこれからも考えて、何かをしようとしている。
それだけでも、本当にすごいことだと思います。慣れない環境で、不安になるのも、怖くなるのも当たり前。
そんな中で、小さく一歩踏み出すことができたら、たとえその挑戦が思い通りに進まなかったとしても、その過程での経験そのものが十分に価値のあることだと思います。
おわりに
帯同中の過ごし方には、正解があるわけではありません。
環境も、状況も、人それぞれ違います。
だからこそ、「自分がどう過ごしたら、心から楽しめそうか」を少しずつ色んなことを試しながら確かめていくことが大事なのだと思います。
何か挑戦したいことがあるとしたら、それだけで本当にすごいことで、幸せなことだと思います。
その挑戦は、結果がどうであれ、その過程での気づきは、挑戦しなければ気がつかなかったことで、その後の自分を豊かにしてくれるものに必ずなるはずです。
帯同期間の中で一歩踏み出そうとしている方を、心から応援しています。






